プリズムハウス

安全・安心 丈夫な架構と空間

「 原 点 回 帰 」

「プリズムハウス」

正三角形(プリズム)形態は、構造体を最強度に確保

又、外皮面積を低減し、建設費・冷暖房設備費を軽減し、環境負荷も低減する。

 木造で造る構造体としては、最も強い形状の”三角形”です。

”三角形”というのは地震に強い形状です。

地震の力で建物が変形して壊れるのは、建物の材料に”曲げる”力が加わった時に起きることがわかっています。

 

 そこで、地震に強い建物を造るには材料に曲げる力が加わらないようにすればよい。三角形に掛かる荷重は全て接点に作用して、部材には”引張応力”と”圧縮応力”のみが作用します。

 割箸を両端で曲げると折れますが、引張ったり、押しても壊れません。

曲げる力に弱いのです。

 ただ、三角形の各端点にはより頑丈な仕口構造とする対策が必要です。

 構造物に使われる部材は四角よりも少なくて軽く、構造の安定を保つことができ、しかも強いということです。

軽いということは地震に対しても有利に働くということです。

 

 地震力は建物の重さに比例して大きくなります。

建物の重さとは、建物地震の重さに積載荷重(雪)を合算したものです。

 と、いうことは、建物が三角形で軽く、

積載荷重も雪は自然落雪させるので少なくて済み、地震にも強いことがわかります。


栃木県野木町ホフマン式煉瓦窯

窯内部耐震補強三角形鉄パイプ

 建設費・冷暖房設備費の軽減

 

全体の軸組構造体を同寸・同ピッチで組立て、工事・材料を軽減・単純化する。

メインの合掌材は6mの市販規格材使用。

 

 又、外皮面積(外壁・屋根)が少なく、建設コストの軽減を図る。

 

 三角形ということで、空調すべき容積も少なくなり空調機器の軽減が図れ、ライフサイクル上冷暖房費が抑えられる。

 

 これらの合算で環境への負荷も軽減されると考えます。

 「佇まい」・「安定感」・「落着き」

 

 大地に根を張ったようにどっしりと「安定感」と「落着き」のある住まい。

全国どこへ行っても同じような住宅が蔓延る昨今、想いを込め風土に合う住まいを!

 シャープな外観、木に包まれる安心感、突き抜ける解放感を併せ持つ住まいです。

 

 日本の民家の特徴は「屋根」に見ることができます。”プリズムハウス”は現代版

「曲がり家」のようです。

 基本的な性能を持ちながら、秘密基地の様な”ワクワク”した住まいを提案します。

 未来志向の”原点回帰”をしたい。


「佇まい」

~自然やまちなみに溶け込む佇まい~

 

 私たちはいつの間に ”うすっぺらなまちなみ”に慣らされてしまったのでしょうか。

多くの地域ではかつての 住まい や まちなみの古きよき雰囲気や佇まい、情緒が失われてしまい、うすっぺらな住まいやまちなみに代わってしまいました。

 

 これからの子供たちはそれぞれの心象風景をどのように形成していくのでしょうか。まだ、建築の自由、金を出す人の勝手、敷地限りの仕組み等を謳歌していて良いのでしょうか。

 控えめな外観イメージ、構えがまちなみの恵み・豊かさとなって、明日を託す子供たちの心象風景が形成されるのではないでしょうか。

「重心」(プロポーション)

 ~安心と落着きを与える重心のある家~

 

 住まいには中心(核=重心)となる部屋があります。

そこを優先的に確保(プランニング)することにより安定が生まれ、落ち着いて居心地よく暮らせる家となります。

 構造的にも耐力壁の効果的なバランス配置が構築され、構造的にも、見た目にもプロポーションの良い住まいが生まれます。

 

 

 


試行-【2】

「大黒柱」と「大黒壁」 

「大黒柱」

「大黒壁」

 古民家の土間の奥に構える「大黒柱」について。大黒柱は家の構造の中心を担う機能だけに留まらず、その家の 信仰の対象ともなり得る存在です。

 又、単に構造・空間的なものだけではなく、精神的にも一家の象徴であると言えます。

 「大黒柱」と言う言葉は、社会や組織において、全体を支える中心人物として用いられる場合もあります。

↙ そこで、今回の「方丈の家改修工事」で施行したのが、「大黒柱」から「大黒壁」へということです。

 板土間九間=ここのま(18帖)〕に面する壁の二面の一部を構造壁とし、耐震性を増強しました。

↘ 「大黒柱」の「大黒」とは、一般には七福神の一神としてよく知られる「大黒様」に由来しています。

 又、「大黒柱」よりひと回り小さい太柱を「小黒柱」と呼びますが、それらが丁度一対になることから、同じ七福神の中で一組として信仰されることの多い「恵比寿様」にちなんで「恵比寿柱」の別称もあります。

↗ 仕上面には吉野杉の一枚板(浮造り仕上)を張付け、力強さを強調することで「大黒壁」・「小黒壁(恵比寿壁)」としての存在感を創り出してみました。